目次
1、はじめに
2、結局幸せって何?
3、脳が幸せを感じるためには順番がある
4、幸せを掴むためにまずすべき具体的な行動
5,まとめ
1,はじめに
あなたにとって、「今、すごく幸せ!」と感じる瞬間はどんなときですか?「友達とフェスで大はしゃぎしているとき」、「好きな子に告白して成功したとき」、「山盛りの大好物を目の前にしたとき」など、幸せな瞬間というのは、もちろん人によってバラバラです。
しかし近年の研究で、人が幸せを感じているとき、脳のなかで起こっている現象にはいくつかの共通点があることが分かってきました。今回は、近年の研究で明らかになった「幸せとはどんな状態なのか?」を科学的に解説していきます。
今回解説する「幸せになるために明日から始めること」を実践していけば、必ず誰でも今以上に楽しい毎日を過ごすことができます!
2,結局幸せってなに?
人が幸せを感じるとき、脳内ではある共通した現象が起こっていました。それは、「幸せホルモン」とよばれる脳内伝達物質が分泌されていたということです。中でも、以下の3つの幸福物質は「3大幸福物質」とも呼ばれ、人の幸福感に大きく関係するといわれています。
オキシトシン:人とのつながりに関係する幸福物質
ドーパミン:「成功」や「欲求」に関係する幸福物質
つまり、「幸せってなに?」に対する科学的な説明としては、「脳内で幸福物質が分泌されている状態のこと」と言えます。
3,脳が幸せを感じるためには順番がある
とはいえ、脳内で幸福物質が出ていれば、どんな状態でも幸せかというと、そうでもありません。結論からお伝えすると、以下の順番になります。
1番目:セロトニン的幸福(例:健康であること等に対する喜びなど)
2番目:オキシトシン的幸福(例:周りの人とのつながりに対する喜び)
3番目:ドーパミン的幸福(例:何かを達成したい、成長したいという感情)
例えば、1番目と2番目の幸福物質をすっ飛ばして、3番目のドーパミン的幸福を求めるとどうなるでしょう?
半年後、あなたはめでたく課長に昇格し、給与はなんと今までの1.4倍に!しかし半年間無理をしたせいであなたはメンタル疾患を引き起こし、家族ともろくに会話をしていなかったせいで家庭内の雰囲気は最悪。でも、課長に昇格できたので幸せです!
4、幸せを掴むためにまずすべき具体的な行動
では、セロトニン的幸福を獲得するのが第一優先ってことはわかったけれど、具体的に何をすれば良いのでしょか?
今回は、毎日安定して幸せな状態を作るためにすべき行動の中でも、特に効果の高いものをいくつか抜粋して説明します。
①朝散歩
朝散歩は、起床後1時間以内に15分~30分の軽い散歩を行うというものです。朝散歩で「朝日を浴びる」、「リズム運動を行う」という条件を満たすことでセロトニン神経が活性化し、爽快な気分で一日を始めることができ、一日中その効果が持続します。
②7時間以上の睡眠
最低6時間以上の睡眠、できれば7時間以上の睡眠(私は毎日8時間睡眠をとっています)を心掛けましょう。また、睡眠の質も重要です。寝る2時間前から食事や激しい運動、テレビやスマホの視聴を避けて過ごすようにすると効果的です。
③気付く
小さな幸福に気づけない人は、大きな幸福に気付けません。道に100円が落ちていることに気付けない人は、道に1万円札があっても絶対に気付けないのです。「今日も晴れていて気持ちがいいな」、「今日も体に不自由なく歩けている」、「職場まで運んでくれる電車を開発した人に感謝だな」。小さな幸せというのは、意識的にトレーニングして気付く習慣をつけることで、確実に増えていきます。日常のどんな些細なことでも構いません。毎日を当たり前だと思うのではなく、あらゆることに目を向けて、感謝しながら過ごす習慣をつけてみてください。
④今を楽しむ
メンタルに問題を抱えている方は、「過去」と「未来」が大好きです。「あの人に出会っていなければ」、「こうなってしまったらどうしよう」などと、過去や未来のことを想像して、勝手に落ち込んでしまいます。でも、「今の調子はどうですか?」と聞くと、「今日は調子が良いです!」と返ってくることもしばしば。あなたも本当は楽しい1日を過ごせているのに、過去や未来にとわられて勝手に落ち込んでしまっているだけなのかもしれません。
「今、楽しい。今日楽しい」が1週間続けば「今週は楽しかった」になります。
これが30日続くと「今月は楽しかった」になります。
これが365日続くと「今年は楽しかった」になります。
これが50年続くと「自分の人生はなんて楽しい人生なんだろう」と思えるはずです。
そしてその逆も然り。今を楽しめる人とそうでない人の差は、毎日少しずつ広がっていきます。
今が人生で一番若い瞬間です。考え方を変えるのに年齢なんて関係ありません!
5,まとめ
いかがでしたでしょうか?幸せの脳科学は奥が深くすべてをお伝えすることはできませんが、今回ご紹介した幸せになるための具体的な行動のうち、1つでもやってみるだけで明日から何かが変わるはずです。毎日が楽しくなったと思える人が、一人でも多く増えてくれますように。
参考文献
著者:樺沢紫苑
タイトル:「精神科医が見つけた3つの幸福」
出版社:飛鳥新社
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